左目の調子が悪いという事でいらっしゃいました80代女性のMさん。と言っても、「目の調子が悪い」というレベルのものではありませんでした。
Mさんによると、半年ほど前から徐々に変な見え方になってきたとの事。病院に行っても原因がわからず目薬(栄養剤を含む)が出ただけで、しばらく様子を見ましょうと言われました。3か月もするとはっきりと状態が悪くなっていくのがわかり不安を抱え再度病院へ。
お医者さんが言うには、「これを良くするには手術が必要だが、良くなる保証はない。年齢的に考えても手術はしないほうがいい。進行を遅らせることを考えましょう。」という事でした。治療と言っても何をするでもなく、今まで通りに点眼薬が出るだけ・・・。
すると症状はさらに悪化し、人と話していても相手の顔が歪んで見え、歩道を歩いていると車が自分のほうに突っ込んでくるように見えるので外も歩けなくなりました。僕と話してても「このままなら死にたい」と訴えるほど精神的にも追い詰められています。目も明けられないような状態でそのように訴えます。
一人暮らしの80代中頃の女性の方ですから、その将来への不安な気持ちは痛いほどわかります。本人曰く、「半分くらいしか機能していない感じで、このままの状態が続くと思うと、死んでしまいたくなる・・・」との事でした。その表情はすっかり落ち込んで覇気が見られません。
Mさんは「先生、何とかならないでしょうか?」と懇願されます。現在の状態はと言いますと、3mほど離れた壁に飾られている数種類の飾り物の順番がばらばらになって見えています。
まず、これが普通に見える壁の状態です。
普通に見える壁の状態
左からカレンダー、湿温計、リース1、リース2の四つです。
ところが、Mさんにはこう見えるそうです。
Mさんに見えている壁の状態
絵と椅子も同様にねじ曲がって見えるのですが、写真の加工が面倒なのでここでは中心にある4つの物体に要点を絞ります。御覧の通り、カレンダーの上に湿度計が重なり、リース1と2は逆になるのです。本当にひどい状態だと思います。また、別の日には、「どうやったらそのように見えるのだろう?」と思うくらいひどい状態のこともあるようです。
そんな状態の上に80も後半に差しかかかる年齢のこともあり、はっきり言ってお約束できる状態ではないことをお伝えしました。基本的にみらくる整体術(MST)は年齢は考慮しませんが、それにしてもひどい状態だったのです。それでも僕は、MSTの可能性を信じているので、「ただし、可能性はあると思います。」とお伝えしました。
すると、「ぜひおねがいします!このままでは生きていてもしょうがありません。」と言われるので、引き受けることにしました。そして、MSTの施術がスタートします。
施術後の第一声「あら?少し良くなったかもしれない・・・。」ちょっとうれしそうに言いました。
「変化が出ているのであれば大丈夫です。回復する可能性は高いと思いますので、継続していきましょう」とお話しすると、「そうですね。頑張ってみます。」と言って、初回が終了しました。
それから、2週間は良くなったり悪くなったりを繰り返すものの、状態が底上げされていきます。つまり状態は改善されていくのですが、なんせMさん、お医者さんに「治りません!」と断言されているので、いまいちMSTの事を信用してくれません。
まぁ、当然と言えば当然なのですが、毎回施術前にはテンションが下がっています。その状態を、励ましたりすかしたりしながら施術して、施術した後は必ず良い変化が出ていましたので、そこでやる気を起こすけど次に行った時にはまた気持ちが下がっている。それの繰り返しで1か月です。
さすがに1か月を過ぎると80%は改善していると実感できていたので、気持ちもすっかり前向きになっていました。それでも、「100%は良くならないのではないか?」とくじけそうになることもありましたが施術を重ねることでそんな気持ちもすっかりなくなりました。
3か月目にはほぼ100%改善していると言い始めました。今では「本当にあの時、先生を信じてよかった!!本当にありがとう!!」と涙ぐんで笑ってくれます。
「そうですね。でも、Mさんが僕を信じて一生懸命施術を受けてくれたから今があるんですよ。」と言って、お互いに笑って話をしています。
そうして10年。いまだ目は健在です(笑)