症例_野球肩_10代男性

2025-02-01

右肩が痛いと見えられた高校球児のB君。
投手です。

1年ほど前から痛み出したもののごまかしながら投球を続けていました。
チームのエース候補なので練習を休むことができなかったそうです。

そうして3か月ほど何とかやり過ごしたものの痛みがひどくなり整形外科へ。

診断はオーバーユースによる肩の炎症という事でしばらく練習を休むよう指示を
受けました。

リハビリに通い、一か月ほど練習を休んだ後に投球を再開。
ですが、痛みは軽減していたものの全力投球は多投できませんでした。

そうして又、ごまかしながらの投球を続けていました。

ところが2か月ほどで腕が上がらない状態に。
もちろん投球は全くできません。

そこで友人からの紹介で当院へ。

Bくんは右のオーバーハンド・ピッチャーです。
いわゆる「右の本格派」というやつです。

投球動作に入る時テイクバックができません。
右手を後ろに回す動作ですね。

初回施術後、これができるようになりました。

2回目の施術時。

前回できていたテークバックがまたできなくなっていましたが、施術後はできるように
なりました。

今回はここから肘を前に回していく動作の施術をします。
肘が耳の横を通過するときに肩の痛みが出てしまいます。

2回目の施術後はこれもクリアできました。

次回までにはまた戻ってしまう可能性が高いのですが、これを繰り返していくことで
正常な範囲に肩が治まり、痛みが出なくなっていきます。

そうして3回目。

テイクバックは問題ありませんでした。
しかし、肘の位置関係での肩の痛みは最初ほどではないものの痛みが出てしまいます。

施術後はテイクバック、肘の位置での痛みは無くなりました。
今回はさらにシャドウピッチングをできるようにしていきます。

軽くシャドウするだけでは痛みは出ません。
が、20%ほどの出力で痛みが出てしまいます。

肩の回転と力点の調整後は30%程までピッチングの出力を上げられました。

そうして治療を続け3週間後、テイクバックは問題ありませんでした。

しかし、肘の位置関係での肩の痛みは最初ほどではないものの痛みが出て
しまいます。

施術後はテイクバック、肘の位置関連での痛みは無くなりました。
今回はさらにシャドウピッチングをできるようにしていきます。

軽くシャドウするだけでは痛みは出ません。
が、20%ほどの出力で痛みが出てしまいます。

肩の回転と力点の調整後は30%程までシャドウピッチングの出力を上げられました。

そうして治療を続け更に3週間後。

シャドウピッチングは100%できるように。
かなり改善してきています。

軽いキャッチボールも始めました。
塁間の半分くらいの距離です。

出力も30%ほど。

最初の頃に有った動きでの痛みは完全に取れています。
が、ボールをリリースする瞬間の痛みがなかなか取れていきません。

ここは少し時間が必要でこの壁を越えれば基本的に肩痛とおさらばできる
状態になります。

この取り方は当院独自の方法でとっていきます。

リリース時の肩の痛みを取るのは通常の場合かなり時間がかかると思いますが、
MSTではその場で変化を感じられます。

と言ってもその場で治るわけではありません(笑)

明らかに他では得られなかった感覚を覚えるはずです。

その繰り返しでリリース時の痛みが減っていき、時間の経過とともに元のような
力強い球を投げられるようになります。

大リーグではやりのスプリットの多投で痛めるひじ痛なんかもこれで取れます。

話を元に戻します。

さてB君のその後は、結論を言うと3か月ほどで完全に投球ができるようになり、
公式戦でも投げることができました。

残念ながらエースナンバーを取ることはできせんでしたが、「高校野球を最後の
最後に思いっきりプレーすることができました。先生のおかげです。ありがとう
ございました。」とBくんが言ってくれました

何とか期待に応えられて私も本当に嬉しく思います。

進学後は今のところ野球は続けたいとの事です。
楽しくプレーを続けられるよう祈っています。


B君、君の未来に栄光あれ!!