症例_目の不調_80代女性

2020-02-17

80代女性のMさんのお話。
左目でものを見ると大きく歪んで見えるということで相談を受けました。

病院で診断は出ましたが、長ったらしい名前で覚えてないと言います。

お医者さんには「良くするには手術しかないが、年齢も年齢だし、手術を
しても良くなる可能性はほぼないので、このまま様子を見るしかないでしょう」と
言われたそうです。

それから、3か月が過ぎ、目の状態はどんどん悪くなっていきました。

本人曰く、「半分くらいしか機能していない感じで、このままの状態が続くと
思うと、死んでしまいたくなる・・・」との事でした。

その表情はすっかり落ち込んで覇気が見られません。
Mさんは「先生、何とかならないでしょうか?」と懇願されます。

どのような状態かというと下の写真を見てください。
まず、これが普通に見える壁の状態です。
(と言っても、画像が横長になってしまいました。)

IMG_1366.jpg

左からカレンダー、湿温計、リース1、リース2の四つです。

ところが、Mさんにはこう見えるそうです。

向田さん

絵と椅子も同様にねじ曲がって見えるのですが、写真の加工が旨くできないので、
ここでは中心にある4つの物体に焦点を絞ります。

御覧の通り、カレンダーの上に湿度計が重なり、リース1と2は
逆になるのです。

本当にひどい状態だと思います。
Mさんによると、半年ほど前から徐々に変な見え方になってきたとの事。

病院に行っても原因がわからず目薬(栄養剤を含む)が出ただけで、
しばらく様子を見ましょうと言われました。

3か月もするとはっきりと状態が悪くなっていくのがわかり、不安を抱え再度病院へ。
色々と検査した後、病名が下されましたが、小難しい名前で憶えられなかったようです。

因みに「加齢黄斑変性」ではありませんでした。

お医者さんが言うには、「これを良くするには手術が必要だが、良くなる保証はない。
年齢的に考えても手術はしないほうがいい。進行を遅らせることを考えましょう。」
という事でした。

治療と言っても何をするでもなく、今まで通りに点眼薬が出るだけ・・・。

すると症状はさらに悪化し、人と話していても相手の顔が歪んで見え、
歩道を歩いていると車が自分のほうに突っ込んでくるように見えるので
外も歩けなくなりました。

僕と話してても「このままなら死にたい」と訴えるほど精神的にも追い
詰められています。

目も明けられないような状態でそのように訴えます。

そんなMさんに僕は言いました。

このような状態の上に80も後半に差しかかかる年齢のこともあり、はっきり言って
お約束できる状態ではないことをお伝えしました。

その上で以下の事をお話しました。

お約束はできないが、良くなった患者さんがいるので希望はある事。
少なくとも、これ以上悪くなっていく状態は止められるであろう事。
そして何より、年齢がネックになって改善を妨げることは無いと思われる事。

基本的にみらくる整体術(MST)は年齢は考慮しませんが、それにしてもひどい
状態だったので確信は持てないものの、MSTの可能性を信じ、「可能性はあると
思います。」とお伝えしました。

すると、「ぜひおねがいします!
このままでは生きていてもしょうがありません。」

と言われるので、引き受けることにしました。

そして、MSTの施術がスタートです。
施術後の第一声

「あら?
少し良くなったかもしれない・・・。」

ちょっとうれしそうに言います。

「変化が出ているのであれば大丈夫です。

回復する可能性は高いと思いますので、継続していきましょう」とお話しすると、
「そうですね。頑張ってみます。」と言って、終了です。

それから、2週間は良くなったり悪くなったりを繰り返すものの、状態が底上げ
されていきます。

つまり状態は改善されていくのですが、なんせMさん、お医者さんに「治りません!」
と断言されているので、いまいちMSTの事を信用してくれません。

まぁ、当然と言えば当然なのですが、毎回施術前にはテンションが下がっています。

その状態を、励ましたりすかしたりしながら施術して、施術した後は必ず良い変化が
出ていましたので、そこでやる気を起こすけど次に行った時にはまた気持ちが下がっている。

それの繰り返しで一か月です。

さすがに一か月を過ぎると80%は改善していると実感できていたので、気持ちもすっかり
前向きになっていました。

それでも、「100%は良くならないのではないか?」とくじけそうになることもありましたが
施術を重ねることでそんな気持ちもすっかりなくなりました。

3か月目にはほぼ100%改善していると言い始めました。

今では「本当にあの時、先生を信じてよかった!!本当にありがとう!!」と涙ぐんで
笑ってくれます。

「そうですね。
でも、Mさんが僕を信じて一生懸命施術を受けてくれたから今があるんですよ。」

と言って、お互いに笑って話をしています。

その後、徐々に施術間隔を開けていき、4週に一度のメンテナンス状態を経て、
無事卒業となりました。